新型Cクラスのエクステリア&インテリア比較

走りの評価に続いて今度はエクステリア&インテリアの作り、質感、そして室内の居住性など実用面での評価を項目別にチェックしていきたい。
このクラスのプレミアムセダンのなかでCクラスは一歩前をいくセグメントリーダーになったのか?
エクステリアの質感、作り
現行3シリーズが2年前にフルモデルチェンジした時、5シリーズかと思うほど伸びやかなフォルムで1クラス上になったと感心したのだが、新型Cクラスはそれ以上の進化ぶりだ。
洗練されたエクステリアデザインもさることながら、いかにもガッチリとした外板パネル、フルLEDのランプ類などとても400万円台のクルマとは思えないクォリティだ。
デザインに関してはCクラスは、”売れる”デザインであることは間違いない。
コックピットの質感、作り
プレミアムセダンを購入する時、大切にしたのは、運転席に座った時にどれだけユーザーがいい気分で満足度に浸れるかだと思う。
そういう意味では新型Cクラスのコクピットに座った人の満足度は高い。
先代Cクラスの2歩先、3シリーズの半歩先をいく質感、作りである。
それでは日本車の2台に対し、どれほどの差があるのか?
クオリティに関してはレクサスISもかなり頑張っている。
デザインはともかく質感、つくりではCクラスと遜色のないレベル。
スカイラインはブツブツした見た目の本アルミは好みのわかれるところだが、センターコンソールのツインモニターの使い勝手がいい。
結論としては、Cクラスのインテリアはもはや敵なしというほどのものでもなかった。
ため息をつくほど素晴らしいSクラスのインテリアデザイン程の驚きを感じなかったからだ。
でも、デザインの良さ、タッチパッドのCOMANDシステムを加味すればライバルを一歩リードしているといっていいだろう。
室内の居住性
Cクラスの死角を挙げるとすれば後席の居住性である。
明らかに他車に対し、後席の座面長が短く、ルーフの傾斜の落とし込み方がきついせいで、明らかに3シリーズより狭く感じるのである。
レクサスISもしかりだ。
安全装備
6つのミリ波レーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラによるインテリジェントドライブは世界最先端の安全装備である。
緊急自動ブレーキのCPAプラスはC180、C180アバンギャルドに標準装備されるがC200アバンギャルド/C250スポーツに標準装備される安全装備は圧巻。
最適な車間距離を自動でキープし、車線維持もサポートするステアリングアシスト付「ディストロニック・プラウ」のほか、車両に危険に面した場合にブレーキ圧力を高め緊急ブレーキに備える「BASプラス」、BASプラスの警告にドライバーが対応しないと自動緊急ブレーキが作動する、歩行者飛び出し検知機能付き「PRE-SAFEブレーキ」、後方からの二次被害を軽減するリアCPA、ステアリングの微振動や方輪に補正プレーキをかけ疲労や不注意による車線逸脱を防止するアクティブレーンキーピンクアシストなど、これでどうだというほどの安全装備を満載。
BMW320iとISのレーダーセーフティには車線逸脱警告機能や前車接近警告機能、歩行者検知機能付きの衝突・回避軽減ブレーキが備わるがステアリングアシスト機能や歩行者飛び出し検知機能、後方衝突警告システムなどは残念ながら備わらない。
一方、スカイラインのエマージェンシーブレーキはメルセデスの50㎞/h以下を凌ぐ60㎞/hから停止できる。
そのほかの機能も加わり、メルセデスの次に進んだ安全装備をもっているのだった。
総合結果
14項目にわたる徹底チェックの結果、Cクラスは320iとほぼ同率の1位。
ライバルをリードした部分はエクステリア、インテリアの質感、作りのよさ、安全性。
ただ、後席の居住性やトランク容量はライバルよりやや劣る。
これがCクラスの死角といえそうだ。